ギターでアドリブするための、指板の構造とコード理論の学び- HKGuitar
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12キーを1ポジションで把握するには? - CAGEDシステムとEADGCサイクルの組み合わせ

6/24/2016

4 コメント

 
CAGEDシステムとEADGCサイクルの組み合わせ 12キーを1ポジションで掌握するには? hitoshikawai.com
コードトーンを把握しようと、指板を暗記してませんか?仕組みを理解し、視覚化した上で、身体で覚え、無意識に指が反応するレベルになりたいですよね。EADGCサイクルとCAGEDシステムを組み合わせると、指板の縦と横の仕組みが分かります。

また、CAGEDシステムの良さはスケール運指も5通りに簡素化できる事です。

それをEADGCサイクルとその逆サイクルに適用します。


12キーを、1ポジションで把握できるようになります。

CAGEDシステムとEADGCサイクル from Hitoshi Kawai


EADGCサイクルとCAGEDシステム
​

CAGEDシステムとEADGCサイクル=サークルオブフィフスを組み合わせると、指板のパターンがよく分かります。

CAGEDシステム=横、EADGCサイクル=縦と捉えます。

CAGEDの5スケール運指にEADGCサイクルを併せて弾いて、12キーを捉えます。

利点は、5つのコードの組み合わせにシンプル化できる事です。

トライアドとそれに応じたスケール運指だけで、実に色んな事ができます。

個別に難解なアプローチを学ぶより、総括的で実用的だと思います。


指板上のサークルオブフィフス

理論で使われる円はCを基点に教えられるので、ギターの指板と少し違います。

円はどの位置からでも眺められるといっても、無意識にCを基準に見てしまいますのでギタリスト用の円を作りました。

Eから始めて左回りで見て下さい、完璧にギターそのものですよね?

全12音のうち、最初の5音が6弦から2弦となります。
http://www.hitoshikawai.com/guitar/caged-system-and-eadgc-cycle
ギターの設計とサークルオブフィフスは一致している


キーだけでなくコードも示す
​

これまでキーに関する説明をしてきましたが、それぞれの文字がコードも示すと覚えて下さい。

サークルオブフィフスの円を一周するにはEADGCを2回+2フォームとなります。

5x2+2=12という計算です。

Eのコードを6弦でスタートし12音終えると、次のEコードはDフォームで始まる事がわかります。


Dフォームで12音終えると、次はCフォームからの12音になります。

要するに、EADGCフォームの1つ飛ばしで次の12音を再開します。

EADGCを一音飛ばしに並び替えると=EDCAGとなり、それをCから始めると=CAGEDとなります。
http://www.hitoshikawai.com/guitar/caged-system-and-eadgc-cycle
EADGCサイクルを弾いていけば、2周目はサイクルの一つ飛ばしで始まる
http://www.hitoshikawai.com/guitar/caged-system-and-eadgc-cycle
円を5周すると12フレットに到達する。各音の縦はCAGEDとなる。


EADGCとCAGEDの組み合わせ
​

パターンを観察するには、円よりも横に並べた方が分かり易いです。
​
下図の一番上にあるアルファベットは、ギターの開放6弦Eから始まるサークルオブフィフスの12音です。

その下は横12列のEADGCのフォームを使って上の12音を弾けるという事です。

左端の縦の1~5の数字は、サークルオブフィフスの1巡目から5巡目まで、つまり12フレットまでを示します。

サークルオブフィフスに沿った12個のコードに対し、EADGCサイクルを弾くと、各コードは縦にCAGEDにつながっている事が分かります。

見やすいように2、4行目の色を変えています。

指板は、CAGEDで全体を捉え、詳細はEADGCサイクル=サークルオブフィフスで捉えます。

これでお互いのパターンが一致している事が分かりました。

​しかし、それだけで終わってはいけません。

​
http://www.hitoshikawai.com/guitar/caged-system-and-eadgc-cycle


順サイクル=EADGC、逆サイクル=CGDAE
​

CAGEDの各スケール運指のトニックから順サイクル(EADGC)を弾くと、ノンダイアトニック(フラット系)のキーになります。

逆サイクル(CGDAE)を弾くと、ダイアトニック(シャープ系)になります。
​


つまり、サークルオブフィフスの円の真上をトニックとし、順サイクル (EADGC)で弾くと、14b7b3b6b9b5と続くのです。
​
逆サイクル(CGDAE)で弾くと、152637#4と続きます。

それぞれ#4、b5(同じ音)が終着点で、CAGEDの隣のポジションとの境界点となります。

まさにサークルオブフィフスそのものです。

これは重要です。

そして、スケール運指もコードフォームも5つのみです。

それを知らねばなりません。

5つに簡素化する利便性を知って下さい。

こんなに簡単にギターの全体像と詳細を把握できるのです。

​

http://www.hitoshikawai.com/guitar/caged-system-and-eadgc-cycle
ノンダイアトニック系は、トライトーンをトニックとした場合、ダイアトニックとなる。


逆回りを必ず練習する=CGDAE
​

上述したように、CAGEDのトニックを基点にEADGCサイクルを逆回りすると、ダイアトニックのキーを巡ります。

ですから必ずサイクルの逆回りの練習もして下さい。
​
サークルオブフィフスの円の右回りがダイアトニック、左回りがノンダイアトニックとなります。


例えば、CスケールのトニックからEADGCサイクルを始めると、4度ずつ進行し、C F Bb Eb Ab Db Gbなどとスケール外の音となります。

実はこのサイクルはそのままトライトーン上のキーのダイアトニックとなります。

これについては次回説明します。
​

逆サイクルを弾くと、C G D A E B F#と続きます。

トニック(スケール運指の最初の音)を基点に逆サイクルにスケール上の音、順サイクルにスケール外(Fを除く)の音と配列されます。


サークルオブフィフスの円(オリジナル)がそのままスケールポジションにサイクルとして表されます。

そしてどちらもトライトーンを超えると、隣接するCAGEDのポジションの領域に入ります。

という訳で、サイクルの逆回りも必ず練習しましょう。


他にもEADGCサイクルの逆回りをやるといいのは、コード進行には逆回りも(右回り)も当然あるからです。

特にCからG7、AmからE7など、トニックからドミナントというのは基本の動きです。

またFからC、DmからAmなど、サブドミナントからトニックという動きも普通です。
​
そこから発展し、Cのコードが鳴っている時にG7を想定したフレーズを弾くといったアイデアも基本です。


5度上を想定するために、逆サイクルが瞬時に繰り出せる訓練が必要です。


工夫してみる
​

CAGEDの素晴らしさは、5つのコードフォームに即したスケール運指を教えるところです。

これをEADGCサイクルに適用すると、5度ずつのスケール練習となります。

コードトーンの練習もできますね。
​
さらに短いフレーズをEADGCサイクルで弾けば、共通する運指に気付きます。


EADとGCはオープンとクローズドという違いにより、運指が変わってくるところも確かにあります。

でも、シンプルなフレーズなら意外に簡単に感じるでしょう。


こうする事で指板のぼんやりした理解が明晰になります。

短いフレーズなら5通り練習でき、思いついたメロディをギターで弾きやすくなると思います。

ポジションの把握は簡単にして、感情移入に注力できるといいですね。


テーマの練習
​

ジャズスタンダードのテーマも5通りやればいい練習になります。

12キーとはいえ、5通りに簡素化されるのです。

12キー全てを練習するというと、気が遠くなりそうです。

しかし、「5つのパターンに全てのキーと指板全域が収束される」と知れば、幾分気が楽になるでしょう。

5つのコードフォームとそれに併せたスケール運指に過ぎないのです。


まとめ
​

  • EADGCとCAGEDは縦横で組み合わさっている
  • CAGEDの各スケール運指をEADGCに併せると12キーを弾ける
  • スケールのトニックから逆EADGCサイクルはシャープ系のキー
  • スケールのトニックから順EADGCサイクルはフラット系のキー
  • トライトーンを境界線としてCAGEDのポジションとつながる
  • サイクルの練習は逆も必要
  • 移調を意識したスケール練習をする
  • コードトーンを練習する
  • 短いフレーズを5通り練習する
  • テーマを5通り練習する


​やっぱり基礎は大事
​

「シンプルなトライアドを本当に知っているのか?」

掘り下げれば掘り下げるほど、色々見えてきますね。

つくづく基礎は大事だと思います。

シンプルだけでなく、複雑にもできます。

だからまだ道のりは遠いです。


実にここまでトライアドとメジャースケールだけの話です。

今回は指板の仕組みの理解にとどまりますが、応用としてハイブリッドなコードトーンのアプローチの練習もできます。

ですから期待してフォローして下さい。


Practice roomをご利用下さい
​

この度、練習メニューを紹介するPractice roomを始めました。

まだわずかですが、記事の内容に沿ったものをこれからアップしようと思います。

サンプル動画が大半を占めると思います。


これまで理論的な話を多くしてきました。

というのもコードトーンを説明するために、指板の見方を説明する必要があると思ったからです。

そして指板は実は音楽理論そのものなので、理論を少しかじったわけです。

と言っても基礎的なもので、僕は理論に詳しくありません。


でも基礎的な事ほど、使い勝手がよく、つぶしが効くと思います。

それで基礎的な事をマスターする練習メニューを紹介する事にしました。

動画や記事では説明する事にフォーカスし、詳細なサンプルは別に設けるべきだと思いました。


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すでにメール登録されている方は同じアドレスと名前を登録して下さい。


終わりに
​

大昔CAGEDシステムを知った時、「指板全域を制覇した」と喜びました。

ところが知れば知るほど、そうでもないという事に気付きました。

要するに全体的に薄く知っているだけに過ぎないのだと。
​
CAGEDシステムで大きく指板を捉える事はできても、詳細はどうなっているのか?

答えはとても簡単でしたが、辿り着くには時間がかかりました。

ただ自分が分かっていた事でも、説明するのは難しいです。

誰でも知っているトライアドを使い、分かり易く説明できるようになりたいです。


質問などありましたら、コメントやメールで教えて下さい。


次回はダイアトニックコードとミックス
​

12キーを1ポジションで把握する方法を紹介しました。

次回は、EADGCサイクルとダイアトニックコードをミックスします。

今回の記事を理解した方で、ダイアトニックコードも分かったという方もいらっしゃると思います。

当初、1記事に全て書きましたが、それぞれにフォーカスして学んで欲しくて分割しました。

実用性が増して来るので、もっと楽しいと思います。


学びをシェアして覚える
​

この記事を気に入って下さったら、是非フェイスブック、ツイッター、ライン、グーグル+などでシェアして下さい。

また備忘録としても機能しますので、感想など一言添えておくといいでしょう。

せっかく費やして下さった時間をムダにしないで欲しいです。


また記事の更新はメールでお届けしていますので、是非ニュースレターに登録して下さい。

​よろしくお願いします、ありがとうございました。
4 コメント
石田富行
6/23/2016 07:32:32 pm

CAGEDシステムまでは5つのコードフォームとスケールを言っているの理解できました。
しかし、EADGCサイクル併せて弾くという辺りからチンプンカンプンになりま
した。先生のおっしゃることを必死に理解しようと頑張ってます。
もう一度、EADGCのブログを読み貸す必要がありますね(笑)

返信
ひとし
6/24/2016 05:09:21 am

石田さん

いつもコメントして下さりありがとうございます。

似た情報が多いので混乱しますよね。

混乱されている部分の解消には是非、practice room をご利用下さい。

数練習をした方が、考えるだけよりもよく分かると思います。

つまらない練習メニューばかりアップしてますが、大切だと思ってます。

返信
maeda
3/28/2017 02:08:36 pm

うううこの辺から難しいですねぇ特に頭の悪い私には。。。
長年弾いてきてサーカスみたいな超絶技巧とコピーだけしか出来ない私は学びなおす必要があって大きな壁となります。が、この辺を含めていろいろ理解しないとホントにbluesとかjazzのセッションに入れないので頑張りたいのですが
何かオリジナルでも既存の曲でもいいので、それをモチーフに解説していただけると助かるのですがいかがでしょうか

返信
maeda
3/28/2017 06:52:50 pm

maedaさん、コメントありがとうございます。とっても嬉しいです!
おっしゃる通り、サンプルを示すとこの記事もより分かりやすくなりますね。やってみますね、ありがとうございます。

これをマスターしていなくても、ジャズのセッションはできますよ。実際できてない人ばかりだと思いますよ。
ですので、是非参加してみてくださいね。その中でしか学べないことは沢山ありますし。
例えば、相手によって出方を調整するとかです。
反応力はやはり一緒に演奏する事でやしなわれます。
コードが弾けてスゥイングに合わせて行けたら、どんどん参加するといいですよ!

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