ギターでアドリブするための、指板の構造とコード理論の学び- HKGuitar
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セブンスコードはCAGEDの変形+ダイアトニックコードで覚えるのがベスト

3/16/2017

2 コメント

 
セブンスコードの覚え方は、CAGEDのフォームから4種類に変形させます。
どこを変形させればいいか分かれば、アドリブの時にもコードトーンの把握に役立ちます。
これら4種類のセブンスコードは、ダイアトニックコードに含まれる、必須コードです。

コードでスケールを弾きながら、ダイアトニックコードも一緒に覚えます。


CAGEDのフォームを4種類のセブンスコードに変形させる

コードは沢山あるので、何を優先して覚えるべきか分からない人も多いでしょう。
CAGEDの5つのフォームが全ての基礎になる、とヴォイシングの記事で書きました。
ですからまず、CAGEDの5つフォームを知り尽くす事が最重要です。

次に、ジャズなどでよく使われるのが4種の7thコードです。
5つのフォームをそれぞれ変形させます。

5×4=20フォームとなります。

ただしこれらは、最もよく使われる20フォームであり、他にも沢山あります。
大切なのは、5つのフォームから全て導くというシンプルな捉え方です。
つまり、どこを変形させればいいのか?が分かっている事です。

例えば、C13b9みたいなコードも、7thコードのさらなる変形、付け足しに過ぎません。
多くのヴァリエーションはあれど、落ち着いて対処できるでしょう。


ダイアトニックコードには4種のセヴンスコードが含まれる

  • メジャー
  • マイナー
  • ドミナント
  • ハーフディミニッシュド

メジャースケールのそれぞれの音にコードを付けると、4種類のセブンスコードがある事が分かります。
その仕組みをダイアトニックコードと言います。
多くの曲はこれらのコードをベースに作られているのです。

因にミュージシャンの間では、逐一セヴンスを付けません。
メジャーにはナチュラル7thが付き、ドミナントと言えばフラット7thが付く、というのが当然の理解だからです。
表記の仕方もさまざまですが、スタンダードなのは…

Cmaj7はメジャー、C7と書けば、ドミナントを表します。Cm7はマイナー、Cm7b5はハーフディミニッシュドです。
僕は面倒くさがり屋なので、もっとシンプルな表記を好んで使います。

  • C△=メジャー
  • C7=ドミナント
  • C-=マイナー
  • Cø=ハーフディミニッシュド


7thを付けて欲しくない場合は、敢えてトライアドと言います。
「ここはCトライアドでお願いね。」
と言われたら、「素朴な響きでストレートにキメたいんだな」と悟ってあげなければいけません。


理論は指板上で学べばいい
​

ダイアトニックコードは理論です。
理論を頭で理解していても、我々ギタリストはギターの指板上に適用できなければ意味がありません。
音符で理解するよりは、指板上で学んだ方が実用的です。


(とはいえ、僕は音符を否定するつもりは毛頭ありませんよ)
​
​音符で学ぶと、音符に慣れるまでがすでにストレスです。

多くの人は、その二つが上手くリンクしません。ゆえに…

「理論なんて関係ねぇ」となってしまいます。

まだダイアトニックコードが分からない人は、こちらの記事を参考にして下さい。

ダイアグラムで度数を使って覚えればいいのです。
​


どこをどう変化させるか分かればいい
​

CAGEDのフォームはルートを重複するので、通常高い音のルートを7thに変えます。
7thコードは、6弦全て鳴らすことはまずありません。
1357の4音を弾く、つまり4本の弦だけ鳴らせばいいのです。

どこをどう変形させるか知っておきましょう。


  • メジャートライアド+ナチュラル7=メジャー
  • メジャートライアド+フラット7=ドミナント
  • マイナートライアド+フラット7=マイナー
  • マイナー(セヴン)の5thをフラットさせる=ハーフディミニッシュド


コードでスケールを弾く

4種のセブンスコードのフォームを覚えるために、最適なトレーニングがあります。
それぞれのフォームで平行移動しながらダイアトニックコードを弾きます。

  • 6弦ルート=Eフォーム
  • 5弦ルート=Aフォーム
  • 4弦ルート=Dフォーム
  • 3弦ルート=Gフォーム
  • 2弦ルート=Cフォーム


ヴォイシングが同じなので覚えやすい
​

それでは練習しましょう。
ネックを水平線上にダイアトニックコードを弾きます。
以下のポイントを考えながら弾きましょう。

  • どんな響きか
  • トップノートは何度か
  • ルートが何弦にあるか

同じヴォイシングで統一するので、4種類のセブンスコードを覚えるのが楽です。
では、ダイアトニックコード

  1. メジャー
  2. マイナー
  3. マイナー
  4. メジャー
  5. ドミナント
  6. マイナー
  7. ハーフディミッシュド

​という具合に各弦のフォームを見ていきましょう。


6限ルート、Eフォーム
​

7thコード
Eフォーム 6弦ルート


 Aフォーム
​

セブンスコード
Aフォーム 5弦ルート
 
4種のセブンスコード 音楽理論


4弦ルート、Dフォーム
​

ダイアトニックコード セブンスコード
Dフォーム 4弦ルート


3弦ルート、Gフォーム
​

ダイアトニックコード
Gフォーム 3弦ルート


2弦ルート、Cフォームは少し分かりづらい

セブンスコード
Cフォームの変形 5弦ルートと考えた場合
大抵Cメジャー7フォームは上図、5弦ルートで覚えるので、その他のフォームへの変化が難しくなります。
5弦ルートと考えると、1弦5thが押弦しにくいです。
5thが1弦でなく、6弦なら押弦は簡単ですが使う頻度を考えて、1弦のヴァージョンをとりあえず紹介します。

ルートが重複するため、5弦は無視します。
1〜4弦までのフォームは下図です。
Cフォームのどこを動かしているか分かりますか?
セブンスコード
Cフォーム 2弦ルート


別の視点を持つ事がアドリブに役立つ
​

ここまでは、元ネタのCAGEDから4種の7thコードを導き出しました。
フォームにはルートが2箇所あり、低い音をルートとし、高い方を7thとします。
これが最も基本的なやり方です。

つまりトライアド+7thという視点です。
この視点は最も常識的な…

135と数えて7thを見つける方法です。

これ以外にも捉え方があります。
より多くの視点を持つと深く理解できるようになります。
アドリブでは多くの場合、基本的な素材を使い回します。

簡単なもので、変わった使い方をするのです。
つまり簡単なものの、変わった捉え方がヒントとなります。
一つの素材でも色んな眺め方ができるようになりましょう。

それがそのままアドリブのアイデアになります。​


セブンスコードの4つの眺め方
​

僕が知っているのは以下の4通りです。
知らないものがありましたら、トライして下さい。
これが全てではないでしょう、もし他に思いつくものがありましたら、是非僕にも教えて下さい。

  1. ルート 3 5 7
  2. ルートの半音下、全音下=7th
  3. ルート+3からのトライアド
  4. インターバル

1はすでに紹介したものです。
2は簡単ですが、意外に思いつかない人も多いです。


2. ルートの半音、全音下の7th
​

ほとんどの人は、ルートから135と数えて7thを探そうとします。
でも、7thはルートのすぐ隣ですよね。
それが分かれば見つけるのはすごく簡単です。

メジャーだけが半音下で、その他は全音つまりb7です。
​そんな簡単な事でも気づかないものです。
ただし、それで終わってはいけません。

この理解が3rdインヴァージョンへ導くのです。​


3rdインヴァージョン
​

コードは、ベース音がルートでない場合があります。
ルートがベースの場合、ルートポジションとよびます。
それ以外の場合

  • 3がベース=1stインヴァージョン
  • 5がベース=2ndインヴァージョン
  • 7がベース=3rdインヴァージョン

となります、ややこしいですね。
つまり、ルートの下である7thという捉え方はすなわち、3rdインヴァージョンを作る時に役立ちます。
普通ルートはベースにしますから、その見方に慣れきっています。

トップや内声の7thのヴォイスリーディングだけでなく、ベースもするべきです。
コード譜に、分数コードとしてベースのガイドがあれば出来る、という人は多いでしょう。
でも普通にこれが出来ると、7thの導き方の幅が生まれます。


3. ルート+3からのトライアド
​

この見方はアッパートライアドと呼ばれるアプローチに繋がります。
ある人は「代理」と呼んだりします。
重要なのは、コードの中にある別のコードという概念です。

フォームを見れば分かります。
いくつかのフォームで気づいていた人も多いでしょう。
しかしこれも全てのフォームで学ぶ必要があります。

なぜならパターンに過ぎないからです。

  • メジャー=ルート+3からのマイナー
  • ドミナント=ルート+3からのディミニッシュド
  • マイナー=ルート+b3からのメジャー
  • ハーフディミニッシュド=ルート+b3からのマイナー

これが分かれば、ルートはベースに任せて3rdからのトライアドを弾く事ができます。
(今はトライアドですが、7thコードにすれば9thになります)


Cフォーム
​

ちょっと分かりにくいかもしれませんね。

Dフォームの2弦が抜けていると考えて下さい。
画像


Aフォーム
​

マイナーをまず最初に見て下さい、Cメジャーのフォームが分かりやすいです。
そもそもCフォームのマイナーに慣れない人もいるでしょうし、難しいかもです。
意識しながら覚えましょう。
画像


Dフォーム
​

分かりやすいのがこれです。

Eフォームがはっきり見えますね。
画像


Eフォーム
​

Aフォームがはっきり分かりますね。

これが一番分かりやすいと思います。
画像


Gフォーム
​

これが一番分かりにくいかもです。
Cフォームの3弦が抜けているヴァージョンです。
マイナーの中のCメジャーフォームが唯一分かりやすいです。
画像


バッキングにもソロにも役立つ
​

ベースにルートを任せて、トライアドを弾きます。
トライアドの方が動きやすいです。
もしくはトップのトライアドをキープしてベースだけが動く、という事も可能です。

例えば、Cを弾いていて、ベースだけがCからAに動いたとします。
そうすると全体の響きはAm7となります。
これはバッキングだけでなく、ソロでも同じです。

ベースにルートを任せて自分は上部のトライアドを弾くと、どうなるか?
ルートは最も安心する音です。
それを敢えて避ける、というわけです。

つまり強制的にラインの落とし所が、ルート以外になります。
となると「浮遊感」「距離感」「終わらない感じ」を得られます。
まずはルートをヒットできるようになるのが最優先です。

しかし、それに慣れたらその逆となるこの手法をお勧めします。
セブンスコードの理論
7thコード=ルート+3からのトライアドという捉え方


4. インターバルという見方
​

セブンスコードをインターバルで捉える事ができます。
これが出来ると、単なるアルペジオからインターバルのアプローチも可能になります。
インターバルは2音、トライアドは3音、シンプルなだけに、その音型は耳に残りやすいです。

よって抽象的なシークエンスフレーズに用いる人は多いです。
下のチャートで網羅できます。
水色の縦軸から右方向にインターバルを見て下さい。

​
セブンスコードのインターバル
左の縦から横に見る →


コードフォームを覚えやすくなる
​

コードフォームは、最初はダイアグラムで覚えるかもしれません。
しかし少し分かってきたら、度数を知らなければいけません。
さらに、インターバルで覚えるとなお良しです。

確認する項目が増えるからです。
ルートから数える度数、3rdからのトライアド、そしてインターバルと多くの視点を持てます。


ソロやバッキングにも使える
​

インターバルを使ったシークエンスのアウトフレーズは、ジムホールが得意です。
また、1組のインターバルの1音をキープしておいて(ペダルという)別の音を動かしたりします。
その際、シングルラインではなく、一緒に弾く事があります。

ダブルストップと呼ばれています。
上記の2つも含めますが、カウンターポイントという2つのラインを動かす手法もあります。
いずれにしてもインターバルの理解が重要です。


まとめ
​

CAGEDのフォームを使って、セヴンスコードを導き出しました。

  • メジャー
  • マイナー
  • ドミナント
  • ハーフディミニッシュド


以上の4種類があります。
これらはダイアトニックコード上に現れるコードです。
一つのキーに内在するコードなので、使用頻度が高いです。

4種類のコードを一つのフォームで弾くと、ヴォイシングが統一されて響きも押さえ方も理解し易くなります。
さらに7thコードの色んな視点を紹介しました。


  • 7thをルートの隣として見る
  • ルート+3度からの別のトライアド
  • インターバル

このように掘り下げると、柔軟な捉え方が出来るようになります。
実際に使って見ましょう。
シンプルで使い勝手がいいです。​
2 コメント
森 義久
11/3/2020 05:00:40 pm

クリスチャンだったんですね。
パソコンもマック、Illustratorも使っておられるようで
急に親近感が湧きました。

6月からジャズギター習い始めました。

難しいコード理論が大変わかりやすく説明されていて感激です。
今後ともよろしくお願いします。

返信
ひとし
12/8/2020 01:43:20 pm

返事が大変遅れてしまい、大変失礼しました。
コメントありがとうございます。
実はイラストレーターは、妻が使っています。
僕は使えません…

クリスチャンです、森さんはクリスチャンですか?
パーソナルなブログの方では、聖書の学びをシェアしてます。
bloghitoshikawai.com です、良かったら覗いてみてください。

コードは、できる限り簡単なコードの学びを深めていく事が鍵だと、やっと分かりました。
難しそうなものの仕組みを探る前に、簡単なものから「急がば回れ」の方がいいですね。

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