ギターでアドリブするための、指板の構造とコード理論の学び- HKGuitar
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ジャズブルースにトライしたいけれど、マイナーペンタしかできない…どうしたらいい?

6/3/2019

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ジャズブルースは、普通の3コードブルースの8小節目からが1−6−2−5−1となっています。
その部分をメジャースケールでもいいですが、コードトーンで弾けると良いです。
ただそれが難しい…複数のネタの繋ぎがポイントです。
​
「とりあえずマイナーペンタだけ」という人は、どうしたらいいでしょう?


意外にもやるべき事は沢山ある
​

ジャズブルースを弾くのに、マイナーペンタだけ。
音を増やす以外に、いくつか出来る事があります。
取り組んでみると、簡単なようで奥が深いです。

実は音を増やす方が、簡単だったりします。
基礎的な事を磨いた方が、簡単に成長が感じられると思います。
まず、それらを説明していきます。

  • ルートを弾けるか?
  • ルートと♭7だけのモチーフ


本当にルートをマークできるのか?
​

「なんだよ、ベーシストじゃないんだし…」と思いましたか?
多くの人は、3rdや7thをマークしろといいます。
でも、まずはルートです。

マイナーペンタしか知らない人は、まずルートをマークし、コード進行を感じるべきです。
コード進行を表現するのに最も適しているのは、ルートに他なりません。
ベーシストが弾くわけですが、自分でまず感じられる事が必要です。

それなくして3rdも7thもありません。
そして、ルートをコード進行に従って弾けない人も多いのです。
レッスンで…

「ルートを弾いてみて」

と聞くと、指板に平行移動してしまうのです。
アドリブする時は、一箇所で全ての音を把握する必要があります。
実際に、必要な音は手のひらに全てあるのですから。

​ルートというと5、6弦を思い浮かべるだけですか?
もしそうでしたら…​


背伸びしすぎていないか?
​

雑誌や動画には無料情報が溢れかえっています。
とりあえず自分のヒーローやトッププロ、講師から学ぼうとするのは分かります。
いわゆるトッププロの人たちのアドバイスというのは、レベルが高すぎる事が多いのです。


まだその時でないのにやろうとしたり、そうだと思い込んでも的外れだったりします。
ダメだという事ではありませんが、混乱する原因になります。
僕もそうでした。それはそれで将来の肥やしにはなりました。

トッププロのインタビューや解説やレッスンが自分のレベルに合わないのに、背伸びして混乱、停滞してませんか?
​
その混乱は本当の自分を知り、謙虚になれるまで続くでしょう。
やれるところから、小さく、実感を得ながらやった方が楽しいです。

また、自分のスタイルに一貫性、統一感を得やすいです。


動かない、動くな
​

まずは最短距離でルートを探しましょう。
指板をよく知らずに動き回ろうとすれば、ロストします。
もしくはタイムラグが生じます。

​必要な音は、大抵すぐそばにあります。
​確実に「ここならこの音になる」という感覚を持ちましょう。
指が適当に動いている、ではなく「自分の欲しい音を指が押さえている」という感じです。

それにはまず動かない事です、というか動けないはずです。


ルートと7thだけでやってみる
​

幸いなことにマイナーペンタでも、ルートと7th(全音下)ならコードトーンで3コードブルースを弾けます。
この2音フレーズだけでやって見ましょう。
そうすると一応動きがあり、リフとして成り立ちます。

大抵の人はマイナーペンタをとりあえず上下運動し、コード進行は聞こえてきません。
いわゆるどブルースならオーケーです。
それも大切です。

しかしビバップ的なアプローチをするなら、コード進行の表現は必須となります。
2音に絞る事で、5音使い切らずに他の3音を温存できる、という視点を持って欲しいです。
人間の耳は相対的に感じます。

マイナーペンタは弾ける、というならその5音で表現できるはず。
持ち手が5音しかなければ、それ以下でも弾ける技術を持たねばなりません。


​他の音を足して、フレーズをルートで終える
​

そうすれば、コード進行を感じさせられます。
短いリフに対し、長めのフレーズ、そして長いフレーズと少しずつ音を増やしてみましょう。
でも、必ず短いリフに戻れるように練習しましょう。

​そうする事で一貫性、統一感を演出できるからです。
ソロ全体のストーリーを展開する上で、非常に大切な手法です。
聞き手のフォーカスを保つ有効な手法です。

​下の動画ではルートでフレーズを閉めて、コード進行を感じさせるサンプルを弾いています↓
​


フレーズを始める拍数が大切
​

普通は、小節の一拍目からフレーズを弾くのが多いでしょう。

ところが、ブルース、ゴスペル、ジャズなどはフライングしないと、それらしく聞こえません。
聞き手は、予想より早く弾き始められて、緊張(テンション)が走ります。
音はシンプルでも、音を置く場所、発音する場所、リズム的に緊張を演出するのです。

​これまで慣れ親しんだフレーズを試しに、一拍、半拍前からスタートして見て下さい。
それだけで新鮮に聞こえますし、弾くのも難しくなります。
下の動画は、フレーズを始める位置が理解できると思います。

前の小節の2拍目からフライングして始めています。
しかしフレーズは短く終えています。
このように強制的にスペースを空ける事は、意義があります。

まず無意味にだらだら弾くのを避けられます。
彷徨った感じがありません。
それだけではありません。
​
共演者が絡むスペースを与えます。
バンドを巻き込んで音楽を作っていく、という最も肝心な部分の練習になります。
そして自分にも、音を埋めるスペースが残されてます。


ゆったりと構える、リズムに乗っかる
​

リラックスできないかもしれません。
ズレてもいいくらいのゆるい気持ちで弾きましょう。
リズムセクションの後ろにぶら下がるみたいな感じです。

それくらいビートに幅を持てると良いです。
走ってもいいです。
拍数でもずらし、ビートの上でもズレというか揺れを生じさせる事で人間臭いテンションというか、味が出ます。

ただこれをコントロールするのは、ある程度自分の中のテンポが強固でなければ難しいでしょう。


​スラーを加える
​

グリス、ハマー、プルなどのスラーテクニックを使い、フレージングを豊かにします。
これがないと様になりません。
ただし単純にやればいいわけでもありません。

ケニーバレルなどをよく聞き込んで、自分が好きなやり方、ポイントを知るというのが大切です。
​


音の切り方のバリエーション
​

スタッカートを用いるだけでも一瞬気を引きます。
ミュートでフレーズ丸ごと弾いても面白いです。
一瞬だけ入れると、新鮮です。

またはロングトーンに対し、その前か後にスタッカートを入れると相対的で効果が高まります。
スラーは滑らかにする為のテクニックですので、同様にスタッカートをミックスするといいです。
それらは露骨なやり方です。

それとは別に、さりげなく普通の4、8分音符のラインの中に散りばめるやり事も非常に大切です。
音使いに必死で、フレージングがおろそかになる事が多いのです。
ペンタは5音しかないので、フレージングを磨くのに最適です。


ダイナミクスをコントロールする

ダイナミクスは強力なツールです。
もし自分のソロの前に盛り上がっていたら、どうしますか?
一旦、クールダウンさせるのも良いと思います。
​
ピアニッシモで始めるとしたら…
バンドのダイナミクスを落とすよう、意思表示が必要です。
そして盛り上がってきたら、ボリュームを増す事ができるよう余裕を持ちましょう。

最初はソフトに弾きましょう。
ギターのボリュームも10ではなく、5か6くらいにしておくと良いです。
フレーズのダイナミクスにも気をつけましょう。

ダイナミクスのコントロールも、シンプルなペンタだからこそ、やりやすいと思います。
少し深堀してみましょう。


ズームアウトして見るダイナミクス

ダイナミクスと言っても3種類あります。

  1. バンド全体
  2. ソロのストーリー
  3. 各フレーズ

さらに言えば、ライブのセットやアルバム全体のダイナミックレンジもあります。
ショー全体でストーリーを感じさせる演出も大切です。

ダイナミクスの問題は、常に演奏に関わっています。
原始的かもしれませんが、シビアになるべきです。
ただ、ジャズ系のクリーンサウンドだとレンジが狭い問題もあるので…


ダブルストップで盛り上げる
​

マイナーペンタしか弾けない人に、オクターブやコードソロで厚みをつけろなどとは言えません。
この場合、手軽に音圧を稼げて盛り上げられるのは、ダブルストップに他なりません。
強く弾けば、自然な歪みも得られて、なお良しです。

​これについては下の動画を参考にして下さい。


フレージングを明確にイメージする
​

基礎的なテクニックを紹介してきました。
まずは意識する事が大切です。
音楽を聞くときに、常に気をつけるようにしましょう。

個別に練習したとしても、フレーズに自然に溶け込んでなければ無意味です。
つまりフレージング(フレーズを作るという意味ではない)のイメージを鮮明にする事が大切です。
細かい事を考えながら弾く余裕はありません。


ジャズブルースのために必要なもの
​1−6−2−5

ジャズブルースは12小節の3コードブルースの最後の部分に、ちょっとしたひねりが入ります。
8小節目から16251が挿入されています。

その対応は、メジャースケールに切り替えてもいいです。
また、コードトーンをマークできるように頑張りましょう。

まずはコードが押さえられるようになるべきです。
ペンタトニックスケールで弾くポジション内で、全て弾けるようにしなければ何の意味もありません。


テーマがブルージーだと楽
​

クールストラッティンをはじめとする、コード進行がジャズブルースでもテーマがマイナーペンタそのもの、という場合は結構楽と言えます。
ソロはテーマを感じさせる事、テーマからインスパイアされるソロが理想だと僕は思います。

でないと、コード進行に自動的に反応するだけで終わってしまいます。
その曲のメロディやムードを反映し、またそこから逸脱、遊びを入れる事が大切です。
その意味でいうと、とりあえずマイナーペンタでゴリ押ししてもテーマに沿っているので問題ないでしょう。


いかがでしたか?

もしこの記事が有益でしたら、是非シェアしてください。

備忘録がわりに、コメントを加えておくといいでしょう。

また、僕にとってもすごく励みになります。

​最後まで読んでくださって、ありがとうございます。

​
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