ギターでアドリブするための、指板の構造とコード理論の学び- HKGuitar
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ケイジドの連結部を練習し、指板を縦横無尽に駆け巡る

6/20/2021

4 コメント

 
ケイジドシステム
ギターの指板がCAGED状に繋がっているのは分かりました。
そこで終わらず、もう少し深掘りしましょう。
そうすると、更に見えてくるものがあるはず。


第4部はポジションの連結部にフォーカスします。

おまけとして、コラム「僕とCAGEDシステムとの出会い」も載せておきます。

 


この記事を読む前に…
​

この記事は、第1部からのシリーズ最終部となっています。
もし偶然この記事に辿り着いたという方は、是非第1部へ飛んで頂けたらと思います。
もし第1部の内容をすでにご存知でしたら、2,3へと飛ばして下さって結構です。
お手数ですが、お願いします!

​

ギター ケイジドシステム https://www.hitoshikawai.com/guitar/caged 
第1部:まずはコードの繋がりを知る
​
ギターを弾いていれば、「Fのフォームを全音ずらすとGになり、さらに全音ずらすとAになる」という事を経験によって知っているでしょう。
また、「B♭を全音ずらすとCになり、またさらに全音ずらすとDになる…」という事も。
経験から得た知識が多くあると思いますが、それらが繋がります。
​
CAGEDシステムによって、ギターの指板がこれまで「得体のしれないもの」だったかも知れません。ここからは「理解できた上で弾いている」という確信に変わっていきます。

第1部を読む

ギター ケイジドシステム https://www.hitoshikawai.com/guitar/caged 
第2部:5つのスケール運指

「スケール運指って、似たパターンがあったりして覚えるのが紛らわしい…」と悩んでませんか?
​
スケール運指は必ずコードフォームと一緒に覚えるのが鉄則です。
イメージと関連付けできるので、把握するのが格段に楽になります。
それだけではありません。
​上達していけば、「コードトーンソロイング」に必ず行き着くからです。
つまり、アドリブするにもコードとスケールは切っても切れない関係であり、別物と捉えてはいけないのです。

第2部を読む

ギター ケイジドシステム https://www.hitoshikawai.com/guitar/caged 
第3部(深掘り):コード理論の基礎

「理論は難しい…」と悩んでいますか?
難しくて当然です。
もし音符を学ぶ事から始め、ピアノでコードについての基礎を学ぼうとするなら、当然です。
僕もそれをやったので、本当に難しく感じました。
音符、ピアノで学んだ後、指板に落とし込む…それは社会人には無理です。

でも、音符を使わずに、ギターの指板で理論を学べたら?ギタリストはギターで覚えないと、何の意味もありません。

CAGEDを深掘りしなければ、本当の旨みを体験できません。
実は難しい事をやろうとするほど、このシンプルな仕組みに戻る必要があるのです。

第3部を読む

目次
​
  1. オープンとクローズドはルートを共有し、左右に展開する
  2. DCフォームの共有部分
  3. AGフォームの共有部分
  4. ebookにまとめました
  5. 付録:CAGEDシステムとの出会い、そしてEADGCサイクルへ


CAGEDシステム 第4部:ポジションの連結部

CAGEDシステムのそれぞれのポジションの連結部分を見て行きます。
こうする事で、広域に及ぶ演奏が可能になります。
第4部は短いのでサクサク学べます。


1. オープンとクローズドはルートを共有し、左右に展開する
​

ギター ケイジドシステム https://www.hitoshikawai.com/guitar/caged 
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同じルートを共有するフォームは左側にクローズドヴォイシング系、右側にパワーコード系のフォームとなります。
CAフォームは5弦ルート、GEフォームは6弦を共有します。
わざわざCフォームが小指、Aフォームが人差し指でルートを押さえると書いたのはそのためです。

つまり人差し指か小指かで瞬時に反応できるようになります。(唯一Eフォームの上部は薬指)
これでルートを中心に左右に把握できました。

​また、EDフォームは下図のようにオクターヴで繋がっています。
この連結が2オクターブ以上駆け上がるのに分かりやすいです。
ギター ケイジドシステム https://www.hitoshikawai.com/guitar/caged 
 


2. DCフォームの共有部分
​

ギター ケイジドシステム https://www.hitoshikawai.com/guitar/caged 
次はルート(点)ではなく、重複エリア(面)を見ます。
​DCフォームは1~3弦にあります。

ルートは同音異弦です。


上昇フレーズを弾く際、右方向にポジションをシフトしながら弾いていくのが普通のやり方です。
EフォームからDフォームの連結ポジションが、2オクターブ以上のワイドインターバルを弾くのに分かりやすいです。

反対に、左方向に向かってスケールを駆け上っていくというのはあまりしません。
左に向かうと音域があまり変わらないからです。
一方でそれを利用する事もできます。

狭い音域でウネウネしたフレーズをやりたい時は、左方向に行くのがよいのです。
その点DC、AGフォームがお勧めです。
 


3. AGフォームの共有部分
​

ギター ケイジドシステム https://www.hitoshikawai.com/guitar/caged 
いかがでしたか?
これまでの知識の点と点につながりが見えてきましたか?
そうであったと信じています。

これらの情報は、ギターを始める時に知っていても、何の価値も感じないでしょう。
学んでも意味がありませんし、まずは何よりギターを楽しむ事を優先すべきです。
しかし色々と壁にぶち当たって、道に迷った時に、この情報は宝となるでしょう。

そして今後も同じパターンで進んで行くべきだと思います。
まず自分でやってみる、そしてつまづいたら学ぶ、です。
自分なりに検討する、理解しようとする事が大切です。

 


​更なる深掘りも加えて ebookにまとめました
​

CAGEDシステムを身につけると、これから新しい事を覚える時に理解が楽になります。
この他にも、EADGCサイクル(サークルオブ5ths)というギターの本質となる理論があります。
また、ダイアトニックコードも音楽理論の基礎として学ぶと良いでしょう。

それでこのブログ記事を読みやすく、ebookにまとめて販売しています。

ギターと音楽理論の基礎を指板で学ぶために、順序立ててシリーズ化しました。
アマゾンからebookの第1弾、CAGEDシステムを販売しています。
この記事を読みやすくまとめ、またさらなる深掘りも加えています。

下の画像をクリックして、是非お買い求め下さい!
​

 


付録:CAGEDシステムとの出会いと、EADGCサイクル
​

​1990年の9月、初めてCAGEDシステムを習いました。
​それ以前の僕は指板の仕組みを知りませんでした。

少し遡る1990年の2月、南カリフォルニアのハーバーカレッジに入学したのですが…
ジャズインプロヴィゼーションのクラスを受けて愕然としました。

渡米以前、田舎者の僕はそこそこ弾ける自負がありました。
と言ってもそれは、80年代のハードロックの演奏スタイルでした。
​
クラスの初日に先生が選んだ曲が " All the things you are "でした。
この曲は5回の部分転調を含む美しい曲で、1939年のジャローム カーンの作品です。
僕のソロの番が回って来た時、一体何が起きているのか全く分からずに完全な醜態をさらしました。

まさに生き恥をさらしました。

1930年代の曲に、80年代ロックの僕は手も足も出ないのです。
スケールチェンジに対応する事が最重要課題でした。

「どうしたらいいんだ?」
​
6月からの夏休みは必死に練習しました。
しかしコピーをしたり、以前と変わらない方法でした。
そして9月、学校が始まりました。

パフォーマンスのクラスというのがあり、面白そうなので受けてみました。
驚いたことに、オーディションに受かると、15回のプライベートレッスンを学校が払ってくれるとの事。
そして感謝な事に僕はそのチャンスを得ました。

そんな時、CAGEDシステムとの出会いがあったのです。
外部委託されたギターの先生が学校にやってきました。
そこで初めてのレッスンを受け…


まさに衝撃でした。

「これ、知ってるか?覚えてきなさい」

リチャード ヘイスティング先生は、1枚のプリントを手渡しました。
僕が夏休みかけて悩んでいた事、いやそれまでの人生をかけて悩んできた事が、このたった1回のレッスンで解決したのです。


スケールを指板全域で網羅できる事、それにより部分転調があっても近いポジションで弾けるようになりました。
バッキングにもおいても然りです。

アメリカではギターも論理的に対処するんだなあと、感嘆しました。
​と同時に腹立たしく思ったのが…
​
​「ちょっと待てよ、僕は雑誌で
スティーブ ヴァイやジョー サトリアーニなんかが最高のギタープレイヤーだと聞いていたけど…」

当時のロックには頻繁なキーチェンジもなく、そもそもスウィングのリズム自体初めてでした。
また、Abのキーなんて弾いた事がありませんでした。​

当時の日本のギター雑誌では、ハードロック系の情報がほとんどでした。
田舎ものの僕は雑誌の情報に完全に洗脳されていました。
​
こんな基礎的で最重要項目と言える、CAGEDシステムを雑誌で見たことはありませんでした。
しかも僕の住んでいた地域の音楽シーンは、日本のギター雑誌のそれとはかけ離れていました。
​
アメリカでは色んなジャンルが根強く支持されており、ギター雑誌に出てくる人たちも本当にその一部に過ぎません。
今や音楽はyoutubeで何でも聴けますし、学べます。

若い子たちは羨ましいなぁ、と思っていました。

しかし…


ある事実に愕然とした
​

1991年、僕がギターを教え始めて以来、全ての生徒にこのCAGEDシステムを伝授してきました。
​
CAGEDシステムは、僕やアメリカでギターを学んだ人にとって初歩の初歩のはず。
ギターを学ぶ上で世界の最低限の常識と思っていました。
​
ところが…ネットで検索すると、信じられない結果となりました。

ギターマガジンが2015年2月号の特集以外、大した情報がネット上に全くありません。

「冗談だろ?」海外で学んだ人は死ぬほどいるのに…と思いました。

​​もちろん公開されてなくても、バークリーやMIで学んだ人たちがCAGEDシステムを伝授していたことでしょう。

僕が習ったのも、MI(ハリウッド)で学んだリチャード ヘイスティングスも、地元南カリフォルニアベースで活躍する先生からです。
僕もCAGEDシステムを一番最初のレッスンで学びました。

これまで習った中で最も大切なレッスンとなりました。

それがネットに情報がないとはいかがなものか?
(このオリジナル記事は2014年に書きました。現在は多くの人が記事や動画をアップしています)
​
で、書く事を決めましたが、CAGEDをマスターといっても大抵…

​「コードフォームの連結を指板上で視覚化」
​
「5ポジションでコードフォームに沿ってスケールを弾く」

​海外でもこの程度の説明が普通です。

でも実は、CAGEDシステムをベースに色んなアイデアを結びつけると、シンプルに捉えられるようになります。
僕は独自に深掘りを加え、このようなマニアックなコンテンツを仕上げました。


ギターの本質を発見した
​

しかしCAGEDをマスターしさえすれば良い、というわけではありません。
実はCAGEDよりも、はるかに重要で、ギターの根源的な理論を発見したからです。
それがEADGCサイクルです。

長年CAGEDシステムを教えながら、深掘りを沢山して色んな発見をしてきました。
上手く教えられるように、あらゆる視点でコード眺めては研究を積んできました。
そうするうちに指板の仕組みを完全に理解しました。

EADGCサイクルこそは、ギターの本質であり、音楽理論の基礎であるサークルオブ5thsそのものです。
つまり、ギターを弾くとは、音楽理論そのものなのです。
ギタリストこそはこの理論の応用に長けていなければ、おかしいのです。
​
そして全てこのサイクルで練習すべきだと結論づけました。
そうする事が、指板の構造上、正しいと信じています。
それがあって初めて、CAGEDの横の繋がりへ発展させるわけです。

CAGEDはスケールとコードを一致させるもの、指板全域で視覚化できるアイデアです。
しかしEADGCサイクルは、それ程度のものとは違います。
今後のギター人生全てに関わってくるものとなります。

やればやるほど、超初歩的な事が高度な事、オルタードやディミニッシュドスケールのコード分解、そして代理コード、アッパートライアドなどと結びついています。
結局、基礎を知らなかった故に勝手に高度だと思い込んでいるだけなのです。


今や僕は基礎的な事しか興味が湧かなくなりました。
難しい理論を使ったフレーズを個別に覚えても、何の意味もないと思うからです。
それはまるで、簡単な英会話もできないのに、難しい単語を場違いな状況で、詰まりながら話そうとするのと同じです。

つまり、「オレ、こんなに話せるぜ」な感じがキツイです。
日常会話は、簡単な単語をいかにスムースに使いまわせるかが全てです。
そしてその基礎があっての、洗練された言葉や使いまわしなのです。

是非、EADGCサイクルを学んで下さい。
​上達すればするほど、信じられないくらいギターがシンプルに感じるはずです。
そしてますます楽しくなってくるでしょう。
4 コメント
遠藤
1/26/2020 07:23:42 pm

10代前半でギターを手にし、弾けてる感じもないのに未練からギターを手放せずに40年経ちました。挫折の記憶を最高の記憶に塗り替えるためにこちらで学ばせていただきます。よろしくお願いします。

返信
ひとし
1/27/2020 07:05:51 am

遠藤さん、コメントありがとうございます!

ここまで読んで下さったのですね、本当に嬉しい限りです。

ということはケイジドシステムで、僕が感じた事と同じ事を感じて下さったと思います!

是非、また分かりづらい所などありましたら、遠慮なくメールで教えて下さい。

一緒にギターを最高の記憶にして行きましょう!

返信
しんじゅ
6/24/2022 11:06:07 am

色々なことを考えて、うまさの本質は技巧ではなく、豊かな音使い
ではないか?にという考えに至り、
もっと相棒であるギターのこと、について知らねば!
と思った時に、このページにたどり着きました。
コードトーンについて知りたくなった時に、この記事に出会って
発想の扉が開いて、ちょっとづつ自分のペースで知っていく楽しみを深めている最中でございます。
実際にギターを持って、どこに何の音があるのかな?
って柔らかな気持ちで観察するのは、
さながら、パズルを解いているような・地図を片手に冒険しているような。そんな気分がしてとっても面白いですね。
この経験とギターの音色を活かして、生かして、響かせることが
出来るとこまで、旅を続けます。

返信
ひとし
6/25/2022 02:59:26 pm

まさに旅ですね、素晴らしいです。
また詩人を思わせる表現も良いですね。

音使いに関しては、奥が深いものがあります。
どの音をどの順序で使うか、という平面的な選択だけでも、物凄くあります。
また、その選んだ音を、どう発音するかという選択も併せると、無限と言えます。

それだけに、旅ですよね。
自分が納得できる所を目指せば、それはもはや、他人との競争でもなくなります。
楽しい、自分だけの旅路です。

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