ギターでアドリブするための、指板の構造とコード理論の学び- HKGuitar
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どうやってギターや英語やポルトガル語を身につけたか? - ポッドキャスト第11回

2/6/2018

5 コメント

 
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ギターのアドリブと語学の習得はよく似ていると言われます。

実践の場を確保する事が鍵だと思います。ではそのために必要なものとは?

ポッドキャスト第11回目は、僕がどうやってギターと英語とポルトガル語を身につけたか?について話します。


共演者から学んだ
​

カレッジ時代は、ギタリストがあまりいなかったので、ホーンプレイヤー、ピアニスト、ドラマーから学びました。

「それどうやってやるの?」

と疑問に思った事は質問しました。
​

もちろんレッスンを受けたり、サックスプレイヤーからもレッスンを受けた事もあります。


シドニー時代も共演者から学びました。

結局、現場で学ぶのが一番だと思います。

問題はその機会をどう得るか?

​
実戦から学べるようになるためには、どんな練習するといいのか?

ベーシックな事にフォーカスするといいです。

​
​でも、僕はそれに気づかなかった…


​
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10代は80年代メタル全盛
​

12歳でギターを始めた当時、雑誌にはメタルの情報しかありませんでした。

「ライトハンドをやればいいのか…」

「速弾きができればいいのか」


上手いと見なされるには、そういう弾き方をすれば良いという時代でした。

それで僕はそこそこ弾けるようになりました。


テクニック=派手なもの、難解なもの、という感覚でした。

ジャズを学び始めても、同じメンタリティで20代を過ごしました。

次第に迷路にハマりました。

ベーシックな事をおろそかにしていたので、実感が湧きませんでした。


共演者から学べるし、恵まれていたのですが…

個人練習となると、難しいことにトライしたがるという感じ。


ちょうど日本人が英語を学ぶ時に、難しいフレーズや読解問題を解く事が英語をマスターするというのと同じでした。

沢山知識を増して、難題に対応できるように頑張る…僕はギターでやってしまいました。


面白いことに、語学の道のりはギターとは正反対で…


言語も共演者や仕事で学んだ
​

英語やポルトガル語は完全にコピーです。

最初カレッジでは英語が話せなくて、ギターも弾けなくて、ほぼ誰からも無視状態…

でも一人だけ、クリント エリスという友達ができました。

彼からギターやジャズについて教わりました。


そしてケン ミラーという先生はいつも優しく教えてくれました。

でも、二人だけなので英語を話す機会は少なかったです。

そして最初の学期が終わり、長い夏休みに必死に練習しました。


少し弾けるようになったら…

なんと、これまで無視していたクラスメートたちが声をかけてくるではありませんか。

「Hitoshi,一緒にやろうぜ」

ジャズインプロヴィゼーションのクラスでは、小編成のバンドで練習するので…まあそんなもんです。


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芸は身を助ける
​

ギターが弾けるようになると、声をかけてくれる…

そうやって英語を使う機会が増えて行きました。

結局何かこちらからオファーできるものが必要です。


趣味とか仕事とか、共通の話題が必要です。



ポルトガル語は英語をベースに覚えて行きました。

これも結局はバンドで演奏していたので、いろんな人と繋がる機会がありました。

やはり芸は身を助ける、だなーと。
​


​ただ、振り返ると、当時はほとんど話せてなかったと思います。


仕事が一番早い
​

ちょこっとだけ話せるだけだったのが、少し話せるようになったのは、仕事をするようになってからです。


​英語はシドニー時代に飲食店を10年経営した時によく使いました。

そして音楽教室で教えるようになり、演奏の仕事もするようになり、プレッシャーの中で話すのが良かったです。


帰国後はブラジル人にギターを教えていたのですが…リーマンショックで生徒がゼロになりました。

どうしようかと困っていた時に、ハローワークに外国人が溢れてどうにもならない状態になっていると知りました。

僕のレベルでは無理だとわかっていましたが、猫の手も借りたいほどだったので雇ってもらえました。


それ以来、仕事仲間のブラジル人と話しながら学んでいます。
​

とはいえ、僕の語学のレベルは本当に大した事はありませんが…

​とにかく仕事のプレッシャーの元で覚えるのが、ギターも言語も一番早いと思います。

​


英語もギターもよく似ている

例えば、英語を話せるようになりたいと思ったら、まずはフレーズの最小単位のものを調べます。

単語です。

そうすると、意外にも中一レベルの単語を使い回している事に気づきます。
​

​これはギターのアドリブにも共通する事です。

例えば、セッションで弾けるようになるには、すごいフレーズが弾ける事よりも、まずセッションで機能できる人になる必要があります。

コードやグルーヴに対応できる、という基礎的な事です。


簡単でいいからその場で反応できるように
​

単語だけでもいいから、瞬時に応答できる事が大切です。

覚えるだけではダメで、使えるようにしましょう。

ポイントはそこです。

結構できないんです、たった一語でも自然に出てくるというのが。


だとしたら…


複雑なフレーズを覚えてもほぼ意味がないと気づきませんか?

しかも、そのまま使えるタイミングに出くわす事はまずありません。


瞬時に出せるようになった単語を繋げるだけです。

2、3語のフレーズを覚えるだけでいいのです。

それを繋げたり、変えたりするだけです。


フレーズを覚えるとかいう前に…


まず聞き取れないと無理
​

だから聞きましょう。

それは相手がいなくてもできます。

しかも今は無料でポッドキャストなどを聞けば済む事です。


アウトプットの場がなくても、準備として耳を鍛える事ができます。


これは音楽も全く同じです。

ギターにしてもリスナーとしての成長が、ギタリストとしての成長に関わってきます。


ポイントを抑える
​

分からなかった時の尋ね方を覚えましょう。

ただ単に

「英語が分からない」

​と答えると会話を打ち切られてしまいます。

「つまり〇〇して欲しいの?」

「〇〇って〇〇っていう意味?」

みたいに会話が常に前に進むように、努力を見せるといいです。


ここを押さえとけば何とかなる、というように。

すごくシンプルですが、それさえできれば会話は流れていきます。


そして英語には英語の表現の仕方があります。

当然ですが、日本語をそのまま訳すと通じない事がよくあります。

また反応の仕方など、言葉以上に表現のゼスチャーや発音やイントネーションが大切です。

経験を積まないとそこが上達しません。


音楽も同じ
​

音楽も同じで、誰かと演奏する時に必要な最低限の基礎があります。

それはコードやリズムです。

そのジャンルのリズムに乗れないとダメです。

だからよく聞いて経験し、さらにギターで練習する必要があります。

コードは最低限の理論である、ダイアトニックコードを学び、色んなキーに対応できるよう練習が必要です。


相手が難解な事をやっていたら、自分は弾かないとか、音数を減らすなどさらにシンプルにします。

ダイナミクスなどその場の雰囲気で合わせるなど。


それさえできれば、迷惑にはなりません。

でもこれって、英語やギターに限らず普通にやってますよね?


結局コミュニケーション
​

日本語の会話の中でも同じです。

自分が知らない事は相手に話すスペースを与え、聞き手に回ります。

相槌を入れたり、質問する程度です。

​
知ったかぶると会話は充実しません。

素朴でもいいから正直に反応した方がいいです。

自分のできる範囲で反応できるようにしましょう。


機会が増える
​

それができると、会話が繋がる可能性が増します。

セッションも、継続しやすくなります。

経験が増すと、その経験から学ぶようになるでしょう。

​
実践から学ぶ事は多いです。

集中力も練習とは違うので、早く上達できます。


点と点を繋げる
​

単語と単語のつながりでフレーズになります。

音楽も同じでパーツの組み合わせでメロディになります。

最小単位に分解すると、シンプルです。


難解な事もシンプルなトライアドの組み合わせだったりします。

コードが弾けるようになる、それはフォームを押さえられるようになる事ではありません。

その中身を理解し、分解できて、変形もできる、そして他のパーツと組み合わせもできる…

そこまでやれるのです。

シンプルだからこそ、できるのです。


ちょうどhave,take,getのような動詞みたいに、色々と使い回せるのです。

だから…


すごい事をやろうとしない
​

いかに自分が話せるか見せたい、かっこよく弾けるか見せたい…

結果だけを欲しがって、やろうとします。

でもそれでは上手く行きません。


すでに知っていると思っている事を疑いましょう。
​
簡単な事にひねりを加えたり、工夫を凝らしてみましょう。

そこで簡単だけど、すぐに出来て効果的なのが…


繋ぐ練習
​

言葉と言葉のつなぎだけを練習するといいです。

​よく聞く言葉、短いフレーズが身についたら、バラしたり、繋げたり、変形させたりします。

つなぎに集中して練習すると、一気にできる事が何倍にも増えます。

難しい事を克服しようと、何時間もかけて練習するよりも現実的です。

​そうなると…


シンプルになっていく
​

難しい事をやらない方が、会話や演奏は成立すると分かります。

スムースに流れていくように練習する事がポイントです。

となるとシンプルになって行きます。


難しい事をやろうとしても、いい流れを止めてしまうなら意味がありません。

会話や演奏のほとんどは簡単なパーツの組み合わせに過ぎません。


それが十分スムースにできるようになった時、人の目にはアメイジングに映っているでしょう。

あなたの目にはシンプルに見えていても。


でも少しは冒険をするといいでしょう。

自分でも予想できない新しい展開が見えるからです。

失敗しても大丈夫、そこから学べます。


シンプルにしていくプロセスで、本質を見つけるでしょう。

地味であっても、価値を感じるでしょう。


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5 コメント
木野渡
11/11/2020 11:27:06 am

『大きな成果や見栄を欲しがらず、出来ることですぐに反応する』

『分からない、と断れば関係を拒絶されたと距離を置かれてしまうので、
“教えてほしい” “それはこういうことでしょうか?” と促すように会話を続けましょう。
こちらから “あなたと会話がしたい、一緒にいたい” という意思を見せるのが大切です』

毎回ためになります!すてきなシェアを頂き、ありがとうございます。

自分はまだまだ若輩のため、kawaiさんの言う『成果を欲しがる』指摘が毎回耳に痛い心地です……照

人にシェアをする以上、自分が好きだと伝えたいものごとをよりよく見せてあげたい__
こういう気持ちそのものは向上心を促すものではないかな?と考えていますが、
その理由が、“自分のためだけの見栄” なのか、“愛する何か と 伝えるべき人への配慮” なのかで大きく価値が別れることに気がつきます。

自分はいつも愛するものの尊さをよりよく伝えるため__と心がけてはいるものの、気をぬくとつい自分の見栄を満足させるためになってるのではないか?と後から確かめられたり……なんとも自分のこころを使いこなすことは難しいものだなと実感します。

けれど、kawaiさんの話を聴いて 考え方やするべきことを整理すると、
難しいはずの『自分自身の扱い方』や そのための努力はとても楽しいものだとわかります。

自分が本当にしたいことはなんだろう。
自分に関わる人が求めていることはなんだろう。

分からないことだらけでも、それらをひとつひとつ考え工夫することが、今はと

返信
ひとし
1/19/2021 04:01:09 pm

コメントありがとうございます!

返信が大変遅れて、申し訳ありませんでした。

「良く見せたい」気持ちと「素直な善意」の葛藤は、僕も今もあります。
後者にこだわり、継続すれば、楽に生きられるようになりますね。
僕の場合、素直に正直にやろうとするあまり、適当にやってしまいます。
それもまた良くないとは思いますが…
気を遣い過ぎて、疲れるくらいなら、適当にやるのもいいかと。

みんなを喜ばせる、満足させる事は出来ない、と悟ると楽ですね。
自分の本当の姿を受け入れてくれる人たちと、繋がる事が出来るのは幸せです。
ネットの醍醐味がそれです。

ところが、今の流行りはそうではなく、どれだけ多くのフォロワーを作るかが焦点のようです。
人気がある人が一番すごい、という考え方です。
それは長期的視野では、疲れてしまいます。

自分のこだわりを押し通し、そこに共感してくれる人と繋がれた方が、幸せだと思います。

返信
木野渡
11/11/2020 11:31:00 am

続き)とても楽しいです。

未熟でもみっともなくてもいい__まずは自分にできることをたった一つでも表現し、シェアをする。

これまでのキャリアとかそういう建前を抜きにして、これからもたくさん考えて生きます。

最後に重ねてご挨拶。

いつもためになるシェアをありがとうございます。

ではまた。

〉〉

P.S. 最近になって、ようやく初回配信から少しずつkawaiさんのpodcastを追いかけて聴き始めることができました照

YouTubeのコメント欄でも度々為になるやりとりをさせていただいて、いつもありがとうございます。

これからはblogやpodcastのコメント欄でもよろしくお願いします。

なぜかコメント欄が別れてしまったので二分割です、すみません照

返信
ひとし
1/19/2021 04:03:50 pm

ポッドキャストを最初から聴いて下さり、本当に嬉しいです。
ありがとうございます!

最初の頃の慣れていないやつは、恥ずかしくて聴けません。
でも、コメントを残して下さり、ありがとうございます。

返信
Wayne Blinds link
8/16/2022 07:43:37 am

This was a lovelyy blog post

返信



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