コードトーンとブルースを基礎としたギターソロレッスン - HITOSHI KAWAI
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#9th=ブルーノート、ジミヘンコードで終わってませんか?色んな視点を持つ、それが懐の深さにつながる

1/14/2015

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ドミナントコードにおける#9=b3は、#9はブルーノートとして違和感なく使えるでしょう。ブルースが基本の我々ギタリストにはジミヘンコードと親しまれています。でも、それだけじゃもったいない。違う視点でこの音を捉えると理解が深まります。


多くの視点を持つ

できるだけ多くの視点でコードを眺めるように努めましょう。

コードに一つの音を加えるだけで可能性が広がります。

  • #9=ブルーノートb3rdと同音
  • コードトーンにブルースフレーズを混ぜる
  • ディミニッシュドコード
  • インターバル
  • ドミナントとマイナー7が混在する
  • トライアド、テトラッドと区別する
  • ペンタトニックアプローチ
  • ドリアン+メジャー3rd
  • 4つのm7コードから派生するアイデア

リストアップするとソロの引き出しを増やす事ができます。

コードトーン+ブルース

G7のコードトーンを弾いて#9をヒットしてブルースフレーズにつなげます。

シンプルなやり方です。

一つのフレーズに二つのアイデアをブレンドするのです。

ブルースだけ、メジャースケールだけ、とかコードトーンだけと、フレーズごとに分けてませんでしたか?

普通はそういうものです。それはそれで使えます。

複数のアイデアを一つのラインにミックスしてみましょう。

ブルースにつなげるのはシンプルで効果的。

小難しいアプローチはミックスしない方が聴き手に伝わりやすいかも。

トランスポーズやサブスティテューションはそれ自体で緊張感を出せるので、ラインはシンプルな方がいいかもしれません。

メジャーとマイナーが混在する

コードとして捉える時、Gm7が混ざっているという見方もできます。

ブルーノートが入っているので当然です。

ブルースリックやインターバルといったアイデア以外に、トライアド、テトラッド、ペンタトニック、ドリアン+メジャー3rdといった見方をします。

さらにb9も加えるとディミニッシュドになります…

ディミニッシュドコード

b9を入れるとディミニッシュドが形成され、ディミニッシュドの4つの音の半音下にb9のドミナントコードができます。

G7b9で考えると、Gのルートを除いた、B D F Abの4音がディミニッシュドになるわけです。

G7b9と同じように、Bb7b9、Db7b9、A7b9の4つのb9のドミナントコードが出来上がるのです。

BbはGの音からb3として考えますが、(それはディミニッシュドが均等にマイナー3rdのインターバルでできているコードだから)A#と同じ事です。

A#といえばGからみると#9だと分かります。

同じ音を便宜上違う表記をする方が楽なのです。

4つのコードのルートを見ると、ディミニッシュド上にルートがそれぞれあります。

Gのディミニッシュドコードが形成されているのです。G Bb Dd Eです。

こういう風にディミニッシュドスケールを見ると、よりコード的に理解できますね。

インターバル

コードトーンより音を減らし、インターバルとして捉えると奇抜なサウンドになります。

例えばBとオクターブ上のBbを弾いてメジャー7のインターバルをぶつけると強烈なテンションを醸し出せます。ジョンスコフィールドなんかがよくやります。

Bbからオクターブ+半音上のBを弾いたりもします、ショッキングな音です。

BとBbの半音の変な響き+別の音と組み合わせたフレーズもエキゾティックな感じを出せます。

トリッキーな演出にはいいです。

ペンタトニックアプローチ

Gm7はブルースペンタトニックに近いです。

コードトーン+ブルースリックというアイデアは上で説明しましたが…

こちらはスケールを素材としたアイデアです。


つまりブルース臭を消します。

ブルースのブルースたる所以はそのフレイジングがブルースだからです。

初めてブルースペンタトニックを弾いたとき、ただ音を並べただけではブルースにならなかったはず。

その歌いまわし方を気を付けて弾かなければ、何の臭いもしません。


ブルース臭なしでペンタトニックスケールを扱うのです。

例えば、ジョンコルトレーンやマイケルブレッカー(共にテナーサックス)といった人たちが有名で、ペンタトニックスケールを素材としたフレーズが面白いです。

ギタリストがペンタトニックを工夫して弦を飛ばしたり、シークエンスフレーズを作ったりとかいう感じに近いです。

違いは一つのキーだけでなく、色んなキーを混ぜてアウトする手法として
知られています。

G7とGm7が混在していると考えると、導き出されるフレーズも変わります。

メジャーとマイナーペンタトニックを上手く絡めてみましょう。

ブルースフレージングとしてマスターしているかもしれません。

ペンタトニックは偉大です、これさえマスターしていればかなりの事ができます。

ブルース臭を抜くのが一苦労かもしれません。


まずスケールをそのまま弾いて、メカニカルになるように。

5音フルに使う必要はありません。ジョンコルトレーンも4音を好んでいるようです。

テトラッドとして使ってもオーケーですし、5音のうちどれかを除いた4音の塊というアイデアが面白いのです。


トライアド、モチーフ

さらに3つに減らしてトライアドのアプローチも有効です。

単純すぎる音の並び、音数でどんなアドバンテージがあるか?

リズム的に遊んだり、違うキーの同じ音のシェイプを含ませるのです。

ピカソの絵のように、モチーフが崩れて色んなイメージに展開されていくのと同じです。

一つのアイデア、音の塊はシンプルで、音のモチーフと捉えるのです。

頭にこびりつきやすい…その音のシェイプの残像を活かしたトリックとでもいいましょうか。

モチーフを繋ぎながら崩していくのが、面白いです。

シェイプが耳に残ると、調性から外れてもオーケーに聴こえてしまうのです。

心理的で聴覚の錯覚を利用したトリックと言えるでしょう。

指が速く動いているとか、フレットボードを駆け巡っているとか、弦をスキップしていて弾くのが難解だとか、そこに焦点はありません。

聴覚上の面白さなのです。

難しく見えませんが、弾くのは大変です。

ブルース臭を除いたフレーズを練習しても、簡単にかっこよくできません。

複数のトライアドを弾き分けたりつなげたりするのは難しいです。

その異常なサウンドを頭に叩き込むのも大変です。

また、フィンガリングも目立たないくせにかなり異常で、練習が必要です。

9thをb9に変えると、4つのm7が現れる


メジャーペンタトニックを絡めると、ナチュラル9と13を弾いています。

ドリアン+メジャー3rdというスケールになるという事が分かりますか?

b9にするとどうなるか?

上の方で#9を加える事により、G7とGm7が混在すると書きました。

G7にGm7があるように…Bb7にBbm7、Db7に、E7にEm7が同じくできてしまうのです。

という事は、8個のコードが存在するのです。

またトライアドで弾くのと、テトラッドで弾くのとではニュアンスが違うので別物として考えるといいでしょう。

先ほどトライアドについてモチーフと一緒に説明しました。

個人的にはトライアドは三角形、テトラッドは四角形のイメージです。

音をヴィジュアルにイメージするのはシークエンスフレーズやモチーフとして素材を捉えるときに、有効ですよ。

音が連続しない、という点でトライアドの方がフィンガリングもキツイかもしれません。

4つのドミナントではなくm7に対応するスケール、ドリアンモードで弾いてしまうというアイデアを試してみましょう。

アイデアのベースはコードトーンです。

ドリアンに当てはめていくと完全に外れてますし、普通に弾けば間違えたと思われるでしょう。

理論と言っても最終的には弾く人と聴く人の聴覚的な感覚に任されていて、「外れているけど、カッコいい」となっていればオーケーという暗黙の了解になっているようです。

コードトーンのアウトライン、ホームベースとなるG7との共通音を出しましょう。

G7以外のどのコードトーンの中にも必ずG7のコードトーンとの共通音が存在します(当たり前ですが)。

一番外れた感じがするのはトライアドのEbmです。

さて、ラインは複雑ではなく上昇、下降といった単純な方が無難でしょう。

ドリアンを4つのコードに当てはめてみましょう。

自分がしっくりくるやり方だけを練習して仕込んでおくのがおすすめです。

ドリアン+メジャー3rd

色んな考え方を試してみましょう。


ドミナントとm7のテトラッドをミックスしたり、トライアドにしたり、ペンタトニックにしたり、メジャーとマイナーペンタトニックをミックスしたり…

ペンタトニックからちょっと音を増やして、ドリアンモードで弾くのもアリ。

ドリアン、ミクソリディアンもいいですし、ドリアン+メジャー3rdもいいでしょう。

自分にしっくりくるやり方を選択し、それを極める

ドリアンに当てはめていくというタイプのロジックで思い当たるのが、パットマルティーノです。

話は逸脱しますが彼の場合はオルタードスケールを弾くのに、ドミナントコードの半音上でドリアンモードで弾いています。

本来ならばメロディックマイナーがフィットするスケールなのですが、彼は少しひねっていますね。

他の3つのコードに対しても、同様にできます。

パットマルティーノはマイナーコードの響きの方がインスパイアされるといいます。

これらのm7の旨みを全てアウトフレーズとします。

ドリアンモードで4つのコードを弾ききってしまうのです。

全てm7のフレーズなので、どれも音の羅列は同じで統一感があります。

あの、ダークな感じを生む理由はここにあるわけです。

彼はマイナー7のコードが大好きで、ドリアンの音の羅列が大好きなのです。


だからそれをずっと弾いているのです…ちょっと異常な感じですが、それくらいでちょうどいいのでしょう。

彼のこういう偏ったアイデアは大好きです。

自分のスタイルを作り上げていくときには、突き抜けたキャラが必要です。

器用貧乏的な人間にならない秘訣はニッチに特化する事でしょう。

マルティーノのような頑固一徹な人から学びましょう。

すごくロジカルでいながら、ムードが統一されていて分かりやすいのでクールな感じです。

それでいて、ちょっとした遊びが入ってくるとそこがやけに引き立って、人間味を感じます。

要するに逆説もまた成り立つのです。

例えば、ラリーカールトンはフィーリングを大切にシンプルに弾いていくタイプです。

彼の場合、誰でも親しめる演奏ですが、こういったロジカルなアウトフレーズなどを少し盛り込むだけでいいアクセントになり、テンションを作れます。

パットマルティーノの場合、普通のリスナーには難解に聴こえるでしょう。しかし、頑なにダークなムードを貫いています。

一般リスナーはミュージシャンのこだわりなどは分かりません。ただ、音楽のムードを楽しむ事は簡単にできます。

ですから難解に思いながらも、ダークな雰囲気を楽しむ事はできます。

そこにシンプルなフレーズや、シークエンスフレーズを弾くと、効き目があるのです。

このようにどちらか一方に偏る事は、スタイルを作る上で大切なのです。

バランスよく好きな事を盛り込みたくなってしまいがちですが、要注意。


フォーカスがぼやけると結局何がいいたいのか伝わりにくくなります。

それには何をやらないか、を決めるといいでしょう。

色んなアウトのアプローチがあっても、自分が得意なものだけに徹するのがいいですよ。


まとめ

  • #9はブルーノートなのでギタリストにとってはなじみ深いので使いやすい
  • メカニカルなラインはブルース臭を抜いたスケール自体をフレーズのネタと考える
  • メジャーとマイナーが混在する
  • トライアド、テトラッド、ペンタトニック、ドリアン+メジャー3rdをネタとしてラインを作る
  • モチーフを使ってアウトするのは音の残像を利用できて効果的
  • b9を加えると、ドミナント7とm7がそれぞれ4つできる
  • 色んなアウトの仕方があるが、全てやろうとせずに自分がやりやすいものを選ぶ

何をやってもいいというジャズのロジックが少し身近になればと思います。

モノには必ず理由がある、自由と言っても必ず裏にロジックがあるわけです。



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