コードトーンとブルースを基礎としたギターソロレッスン - HITOSHI KAWAI
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ギターソロの練習、エクササイズで僕が気を付けている事

10/18/2015

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ギターのエクササイズ
ギターのエクササイズでクロマティックやスケールを必ずやりますが、指の運動だけではもったいないです。

使う事を意識して取り組めば、効率が増します。

こうすべきとは言えませんが、何事も工夫いかんで変わると思って頂ければと思いか来ました。


ギターのエクササイズの代表
​

  1. クロマティック
  2. メジャースケール

僕の主観ですので、こうでなきゃという話ではありません。

即効性が高く、重要度が低いものから順になってます。


​1. クロマティックのエクササイズをするなら…

4本指でクロマティックのエクササイズをよく雑誌などで紹介されますよね。

​でも、一度でも自然にソロの中でちらっと顔を出した事があるでしょうか?

実は使えるものなのに、指の独立性を高める運動で終わりがちです。

使う事を意識しないからでしょう。

意識を変えると無機質な運動が面白くなります。

クロマティックを弾くにはどんなやり方があるのでしょう?

  1. コードトーンから別のコードトーンへスムースにつなぐ経過音、​装飾音
  2. コードの重力から抜け出した感じ(無調性感、浮遊感、緊張感を生み出す)


1. はコード進行やコードの響きをより明確にする働きがあります。

狙ったコードトーンを際立たせるために使います。

コードトーンと別のコードトーンの溝を半音で埋める、またはコードトーンの上下半音からコードトーンに着地するやり方です。


これをするだけで全12音使ってもいいんだ、と分かるでしょう。

スケール外の音を使っても外れたと感じないからです。

簡単なので、お勧めです。


2. は緊張感を作ります。

コードトーンで終わると緊張が解決されるので、わざと外していたと理解してもらえます。

​パターン的なエクササイズをコードが変わる前に弾いて、アヤシさを増しておいて次のコードトーンにスムースに着地すればオーケーです。


ブルースのコード進行に併せて練習をしましょう。

ブルースならリスナーもコード進行を予測できるので、アヤシイ音を出しても大丈夫です。
​
​自信を持って発音できるように、繰り返し練習しましょう。

不安げに発音してしまうと、アヤシさを演出するどころかミスったと思われてしまいます。
​

​エクササイズをネタとして昇華するコツ
​
  • ​エクササイズをそのまま弾くとは限らない、断片的に使うと意識する(3音くらいのパターンの方が楽)
  • 使い慣れたフレーズに混ぜる事から始める
  • スムースに他のフレーズに連結する事を意識して、ネタを一つのフレーズとして昇華する

​
​無理なく使い始める方法
​
  • フレーズの中にクロマティックラインを入れる
  • クロマティックで始めて、普通のフレーズにつなげる
  • 普通のフレーズからクロマティックを弾き、コードトーンで着地
使う事も想定してエクササイズすべし


2. スケール練習をするなら
​

スケールの運指練習だけをやるのは時間のムダだと僕は思います。

つまりCメジャースケールの練習の場合…

全てCを基準としたマインドセットとなり、7つのモードを練習してもCメジャー感から脱出できません。

「全部いっしょやん…」

と僕は悩みました。


モードとは…

  1. ドレミファソラシド
  2. レミファソラシドレ
  3. ミファソラシドレミ
  4. ファソラシドレミファ
  5. ソラシドレミファソ
  6. ラシドレミファソラ
  7. シドレミファソラシ

​全部Cメジャースケール内の音で、違う音からスタートしているだけです。

これらを一生懸命練習してもムダです。

​
なぜでしょう?


ハーモニックな視点、重力、縛りがゼロだからダメなのです。

というか、Cメジャーという無意識的な感覚だけがうっすら残っているから厄介です。

同じ音の並びを違う響きに感じさせる助けがありません。

これでは両手のシンクロを鍛錬するだけで終わります。


「スケール練習のような…」「単なる音の羅列」という悩みは、コードの縛りや重力を無視したエクササイズの結果です。

それは僕も同じでした。

単なる運指練習…それをずっとやり続けると脳がフレーズと勘違いしてしまうのが怖いです。


スケールを弾く前にコードをならして、その響きに沿ってエクササイズをしましょう。

まず自分にハーモニーの縛りを作っておくのです。

Dm7と決めたらコードを変えずに練習して下さい。

コロコロ変えると縛りにも何にもなりません。


縛り、ルールを作っておいて、その中で楽しむのです。


飽きるまで遊んだら、ルールを変えたり壊したりして楽しむのです。


Cメジャースケールを練習するなら、ダイアトニックコードに併せましょう。

コードトーン、そしてカラートーンを意識して練習しましょう。

図を参考にして下さい↓
​
画像


音の価値を意識する
​

「スケール外の音をヒットしても大丈夫?」

という質問をよく受けます。

スケールといわず、コードトーン以外の音はみな外れた音です。

理論的にはコードトーンとノンコードトーンという分け方となります。


僕には外れたという表現より、むしろ近いとか、遠いという表現がしっくりきます。

その遠近感を上手く遊べるようになると面白いです。


でも、上述の1のように経過音として弾く場合、遠近感は問題ありません。


なぜでしょう?


コードトーンの間を埋めるために瞬間的に使うので目立たないのです。

発音する時間の長さは音の価値に大きく関わります。


では目立つ音、価値の高い音とは?

価値の高い音はロングトーンだけではありません。

フレーズの中で音の価値の高いものはこんな感じです。


​目立つ音、価値の高い音リスト

​

  • フレーズの最後の音
  • フレーズの最初の音
  • 強く弾いた音 フォルティッシモ
  • 弱く弾いた音 ピアニッシモ
  • フレーズの一番高い音
  • フレーズの一番低い音
  • なだらかなラインから逸脱した音
  • 短く切った音 スタッカート
  • 1拍以上伸ばした音 ロングトーン

​これは
80年代中頃のギターマガジンの高橋信博さんの「ジャズインプロヴィゼーションのためのアイデア」の記事から学びました。

リストに当てはまらないようにクロマティックを弾けば怖くありません。

すなわち…

価値が低い音は以下の通りです。

ノンコードトーンを使い始める時にリスクがありません。


  • フレーズの最初と最後の音をさける
  • フレーズの一番高い音、低い音をさける
  • 連続する8分音符、16分音符、速弾きの中に挿入する
  • 強弱をつけず、スタッカートせずに弾く
  • スケール的ななだらかなラインの中で使う

結局は経過音、アプローチノート(フレーズの最初の音になる事がありますが)となってしまいます。

経過音なら、何を弾いてもオーケーです。

またフレーズの始めの音でも、コードトーンの半音上か下でコードトーンにつなげるやり方なら緊張感はあまりありません。

また反復フレーズやトリルもオーケーです。


逆に価値の高いリストの中で使うと、緊張感(テンション)がより高まります。

コードに対する緊張感、距離感を色んなやり方で操るのが肝です。

「アウトするにはオルタードスケールとか弾けばいいんだろ」

と短絡的にやっていると、すぐに行き詰まってしまうでしょう。
スケールエクササイズはコードの縛り、重力、ルールを作り、集中して一つのコードに対応したモードをしばらく練習する
画像
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​
スケール練習もひと工夫するだけで随分変わります
​​

具体的には…

Dm7をポローンと弾いておいてから、Cメジャースケールの音を使って何かのパターンを弾くとします。


耳がDm7の響きを探るうちに、D F A C(レファラド)をより強く感じたくなるはずです。

自ずとD(レの音)に落ち着きたくなりますし、AやFを骨組みとしたパターンにしたくなるのです。

また、普通のマイナースケールとは違い、6番目の音 (B) がフラットしていません。

これをドリアンモードといいます。

このヘンなBの音をいかに扱うかが重要なのです。

経過音で目立たないように弾いたり、ロングトーンで強調したり…


そうすればただの運指練習にはなりません。

コードトーンを意識せざるを得なくなるからです。

同じCメジャースケールでも、7つのコードで自分に縛りを与えると見える景色が全く変わるのです。

それが出来たら、次の段階もあります。


さらにもうひと工夫こらしてみる
​

あるコードを鳴らしておいて、別のコードを想定したモードを弾くのです。

言い換えれば…

上述のDm7に対応した音使いで弾いていたものに対して、違うコードをあてがうのです。


G7をじゃらんと弾いておいて、Dm7のドリアンモードを練習します。

全てCメジャーの音です。しかし…Dm7 のコードトーン= D F A Cを骨組みとしたラインのエクササイズです。

G7のコードトーン= G B D Fとの共通音は D Fです。それ以外は外れた音です。

そこに距離感が生じます。Aは9th、Cは4thとなりG7のBとぶつかる音です。

Bのコードトーンに対し、Cの音を上手く操るとカッコ良いフレーズになります。


他にも色々試しましょう。


Cmaj7に対してGミクソリディアン、フリジアン、エオリアンを練習してみましょう。


​まとめ

  1. クロマティックな練習は使う事を想定する。
  2. スケール練習はダイアトニックコードと併せてコードトーンを意識する。​


終わりに
​

以上、僕の主観で書きましたが、こうすべきというものではありません。

​でも、エクササイズしながら工夫を凝らしましょう。

効率化して有益な時間とすべきです。

機械的でなく、耳を鍛えたり、実際に使う事を想定した練習にすべきだと僕は思っています。

肉体より耳の鍛錬は時間がかかるように僕は思います。

個別にやるよりも一緒にやった方がいいでしょう。

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